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まさかのこんなところで・・・。

お約束していたスパイダーベローチェ(シリーズ4)のシート張替・・・・・
 

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先日ようやく入荷となり、初の張替作業に着手しました!!
 
このシートを張り替えるのですが・・・・・・・
  

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パッと見はキレイなのですが、いかんせんもう20年も前の本革製ですので、よ~く見るとひび割れや硬化もあり、今回の決断に至ったわけです。
 
まずは背もたれから。
 

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さすがに80年代後半、ジュリア系からかなり進化し、ピアノ線を紐ではなくゴムで引っ張っている・・・・・・・・と言うよりゴムで引っ掛けてあります。
 
何時ものように今までのシート表に付いているピアノ線などを新品の表皮に移植後、シート本体に被せて~・・・・・・
 

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生地自体の引っ張るべきところなど、そのコツをつかみさえすれば、ハイこの通り。
 
この勢いで次は座面へ、今回はたまたまシートのアンコが入手できましたのでそれをベースに作業していきます。
 

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このアンコ、スパイダーベローチェようなのですが・・・・・

 

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ご覧のとおり、左右縦方向と横に溝があり、その溝に表皮をキッチリ入れ込んでアンコ裏に張り巡らされているフレームにカシメて止める方式、座面も背もたれ同様、ジュリア系のような紐で引っ張っての固定ではありません。
 ただし、進化しているとはいえ、ピアノ線を使用している所はジュリア系と一緒。
ちなみにこのようなピアノ線を固定する方法、アルファ156なども基本は同じ手法で貼る付けられています。
 
何時ものようにピアノ線などを新品の表皮に移植。
  

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次の行程は縦横の溝にそって生地を入れ込む・・・・・・・・・・って、うっ、アンコも新しく固いこともありますが、キレイに入ってくれない!!
ここにきてまさかの暗礁に・・・。(大汗)
この時、内心、「私の手におえる代物ではないのか?」と、一瞬、そんな弱気な気持ちになるほど本気で(大汗)だったのです・・・・。
 
そこで頭を抱えつつ、心の中であ~だのこ~だの、いろいろ考えた挙句、これしかないと・・・・・
 

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よくこのブログに登場するような画、そう、ジュリア系の手法を流用、ピアノ線自体に数本の紐をかけ、それを裏側で引っ張れば、おのずとシートが溝に入ってくれるはず!!
 
紐をアンコに貫通させた画。
 

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その紐をある程度引っ張った際の表側を見ると・・・・・・
 

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「こんなにシワシワで大丈夫なの?」と思われるでしょうが、実はもうこの時点で、完成のイメージはつかめていたんですねぇ~。()
 
そして、その紐を更に引っ張り、シート裏のフレーム近辺まで来ているピアノ線を一緒にカシメ、一周ぐるりと表皮の引っ張り具合を見ながらまたカシメ、背もたれをドックング!!
  

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ふぅ~、完成!!
 

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なかなかの張りです。()
 
一時は本気でひやひやモノでしたが、こうして完成、この安堵感がなんともいえません。()
 
しかし・・・・・・
こんなところでジュリア系のシート貼り替えの経験が生きてくるとは思いもしませんでした!!
 
正にジュリア様様!!()
 
 
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